ホームページに求められているのは、より多くの人を集め、より多くの商品・サービスを販売すること。つまり必要なのは、「集客力」と「成約率」です。

「ホームページ制作」とか「Webデザイン」と聞くと、多くの人が「見た目の美しさ（ビジュアルデザイン）」を整えることだと誤解してしまいます。

しかしホームページで成果を上げるために本当に必要なのは、見た目ではなく機能面の美しさ。そして運用していく中で必ず発生する、「改修」に耐えうるサイト設計です。

ホームページに必要なのは「集客力」と「成約率」。
ではそれらを強化するにはどうすればいいかというと、以下の2つにフォーカスすることです。

• ランディングページ（LP）の強化
• アクセスを増やすページの拡充

どれだけ販売力のあるLPがあっても、アクセスがなければ売れることはありません。また、どれだけアクセスがあっても、LPがザルであれば売れることはありません。

ホームページにおいて、この2つは不可欠で、どちらがより重要ということはありません。そのため、どちらも強化していく設計と施策が必要になるわけです。

そして別の言い方をすれば、この2つ以外はホームページの成果にそこまで影響がないということ。

どれだけ見た目の部分で美しさや独自性にこだわっても、それが成果に直結することはありません。

だから「カッコいいホームページだから」売れる、なんてことはないのです。

お客様が商品・サービスの購入を決めるとき、この会社・商品なら問題を解決してくれそう、という「期待」が必要になります。

それではその期待はどこから来るのか？　と言えば、その会社や商品に対する信用です。

こんな実績があって、こんなに評判のいい会社（商品）なら、私の悩みを解決してくれるかもしれない、となるのです。

つまりLPを強化するとは、これまでの実績や第三者からの評価（お客様の声）、導入事例などを紹介して信用を可視化していく作業のことです。

それらが具体的であればあるほど、会社や商品に対する信用は大きくなります。

またお客様の声を紹介すれば、購入を検討している人にとって、将来の自分の姿をイメージするいい材料になります。

「この商品を利用すれば、自分もああなれる」と思ってもらえるわけですね。

どんな人の、どんな問題を、どう解決したのか？
その具体的な情報を増やし、信用を獲得していくことが、LP強化のポイントになります。

またLPの強化には、写真のクオリティにこだわることも効果的です。
ハッキリ違いがわかるよう鮮明な写真でビフォーアフターを見せたり、働く人の顔（表情）を見せることで、お客様に将来の自分をイメージさせたり、会社・お店に対して親近感を持ってもらうことができます。

写真を差し替えただけで問い合わせ件数が1.3倍になったケースもあるので、写真の品質には是非こだわりたいところです。

注意点としては、高画質な写真はページ読み込みを遅らせる原因となるため、ファイルの軽量化を徹底すること。

とはいえ画質が荒すぎるのも成約率を下げる原因となるため、ホームページを運用しながら丁度いいラインを見極めることも大切になります。

ホームページのアクセスを増やす方法は、Web広告（Google広告など）、SNS（InstagramやLinkedinなど）、そしてSEO（検索エンジン対策）の3つです。

広告は即効性がありますが運用に相応の費用がかかり、SNSは大きく拡散する可能性がありますが、成果が一過性になりがちです。
SEOは成果が出るまでに一定の時間がかかりますが、無料〜低予算で取り組むことができ、継続することで成果を積み上げることができます。

またFacebookは30〜40代、Instagramは10〜20代など、SNSはサービスごとにユーザーの属性に偏りがありますが、検索エンジンはあらゆる属性の人が存在しています。
これらの理由から、SEOを軸にアクセスを増やしていく戦略がおすすめです。

SEOに取り組むには、LPを中心として、そこへアクセスを送り込むためのコンテンツ（SEO記事）をいくつも設置していくことになります。
質の低い記事をむやみに量産しても意味がありませんし、いくら質がよくても1記事しかなければ思うような成果はあがりません。

とはいえ渾身のSEO記事を量産することは現実的に不可能ですので、競合よりも質がいいものを目指し、1記事ずつ積み上げていく姿勢が大切になります。

SEOの成功は、とにかく「キーワードと向き合う」ことにかかっています。
そのキーワードで検索した人は、どんなことで困っていて、どんなことを知りたいのか？　という「検索意図」を把握し、ホームページでアンサーとなる情報を発信する。
これを地道に続けることで検索エンジンからのアクセスが増え、またユーザーの疑問を解決することで信用を獲得することができるわけです。

LP強化のところでも触れましたが、SEOに取り組む上でも写真は重要です。
Googleは独自性のあるコンテンツを好評価しますので、写真もどこかで購入したものではなく、独自に用意したものを使用するのが効果的です。

また使用する画像がページの内容（文章）と関連性があることも、評価されるポイントです。
その意味でも、伝えたいことがぼんやりしてしまう購入画像ではなく、自社の商品・サービスのために撮影した写真を使った方がいいでしょう。

SEOはコツコツ取り組むことが大切なので、もちろん根気が必要になります。
しかしそれが参入障壁となるため、続けられる人だけが成果を手にすることになります。

アクセスを集めるためのSEO記事をいくつも設置し、成約率を高めたLPに流し込む。
簡単に言えば、これが「集客力」と「成約率」を持ったホームページの作り方です。

大切なのはLPというゴールへ、いくつものSEO記事から流れ込んだアクセスのすべてを流し込む導線設計です。
この導線の上でホームページを訪れた人（ユーザー）が、購入を決めるために効果的と考えられる情報を、すべて詰め込むつもりで磨き上げていきます。

導線はシンプルであるほど強力です。
購入に至るまでの過程で必要な情報が見つからなかったり、いくつものページを行き来しなければならないようでは、導線の途中でユーザーが離脱してしまいます。

最初に訪れたSEO記事からLPへ、LPからお問い合わせフォームへ、そして最後にフォーム送信ボタンを押してもらうまでを、いかにスムーズにやってもらえるかが導線設計のカギになります。

ここまで読めば分かっていただけると思いますが、ホームページを作って公開しておくだけでは、成果を上げることはできません。

公開時点で考えうる限りの情報を詰め込んでLPを強化しても、運用していく中で改善点は必ず見つかります。
またSEO記事にしても、膨大なページを用意した上で公開するのは現実的ではありませんし、Googleが継続的に更新されているホームページを好評価することを踏まえると、公開後にページを増やしていく方が効果的です。

これらの理由から、ホームページは公開後も継続的にページを増やしたり、コンテンツを見直したりして改善していくことが大切になるのです。
そしてホームページを改善する上で重要になるのが、どこを・どのように改善するのか？　ということ。

ただの想像でやみくもに手を加えても、いい結果にはなりません。
適切に改善策を講じていくには、現在のホームページの状態を把握するためのデータが必要なのです。

このデータを収集するためのツールが、Googleアナリティクスとサーチコンソールです。
ザックリとした言い方になりますが、Googleアナリティクスは成約率を高めるために必要なデータを、サーチコンソールは集客力を高めるために必要なデータを収集するためのものです。

その他にも便利なツールはいろいろとありますが、この2つは必須なので、ホームページを公開したタイミングで必ず設置しておきます。
そして集めたデータを元に、コンテンツのテコ入れをしたり、どんなキーワードでアクセス獲得を狙うのかなどのプランを立てていくわけです。

繰り返しになりますが、ホームページは継続的に改善しなければ成果を上げることはできません。
たとえ公開当初は十分な成果をあげられたとしても、時代の流れや技術の進歩などにより、ホームページにある情報は陳腐化していきます。
そのため常にデータを収集し、ホームページの状態を把握しておくことが、成果の上がるホームページには大切になるのです。