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ペルソナを設定する3つのメリットと効果を最大限にする方法【顧客心理を掘り下げる】

「ウェブサイトを成功させるにはペルソナ設定が大事」みたいな話、よく聞きますよね。

ペルソナとは、自社の商品・サービスを利用する架空の顧客像のことです。

ペルソナをリアルに作り上げ、その人物の思考や行動について理解することで、サイトの改善に役立てることができます。

今回はこのペルソナ設定について、メリットや効果的な設定方法などについてお伝えしていきます。

ペルソナを設定するメリット

ペルソナを設定することで得られるメリットとして、おもに以下の3つが考えられます。

主観や思い込みにとらわれない施策ができる

ウェブサイトを制作したり運用したりする際、

  • ユーザーはきっとこう考えるはずだ
  • こういうコンテンツが求められているはずだ

というような思い込みで設計をしてしまいがちです。

しかし「~はずだ」でサイトを作ってしまうのは、ちょっと危険です。

なぜならもしその想像が外れていた場合、どれだけ時間を掛けてサイトを育てても、どれだけ広告にお金をかけても無駄になってしまうからです。

またサイトを制作する側には、どうしても商品・サービスの開発において力を入れたポイントをアピールしたいという気持ちが出てしまいます。

しかしこちらが言いたいことと、ユーザーが知りたいことは必ずしも一致しているとは限りません。

そこを無視して自分の言いたいことばかり言ってしまうと、実際の顧客の心理からかけ離れたサイトになってしまいます。

ペルソナを適切に設定することで、主観や思い込みを外し、フラットな状態で施策を検討できるわけです。

顧客心理をイメージしやすくなる

顧客像として「ある一人の人物」を設定することで、その心理をイメージしやすくなります。

ペルソナとよく似た意味の言葉に「ターゲティング」というのがありますが、これは「30代で神戸在住の男性」という感じで「ここからここまで」と市場を切り取って考える方法です。

ターゲティングも効果的な方法ではあるのですが、顧客を集団として考えるため、個人としての顧客の気持ちを想像しづらい場合があります。

ペルソナを設定することで、その考え方や価値観、生活をイメージしやすくなります。

サイト運営メンバー間で顧客像を共有できる

サイトの運営にかかわる人のあいだで、想定している顧客像にズレが生じていることはよくあります。

「30代で神戸在住の男性」と言っても、職業や収入、家族構成、趣味、価値観、交友関係など人によってさまざまです。

独身で一人暮らしをしている人もいれば、結婚して子持ちの人もいるでしょう。

そのすべての人が同じ価値観や経済状況で生活しているわけはなく、運営メンバー間でそこの認識にズレがあると、メンバー間でのコミュニケーションの障害となります。

ペルソナを設定することでメンバー間で顧客像を共有することができ、施策や運営方針の食い違いを少なくすることができます。

ペルソナ設定の方法

それではペルソナの設定方法について、効果的な方法や注意点についてご紹介していきます。

ニーズ調査で情報収集する

先にも言いましたが、「~はずだ」でペルソナを設定してしまうと後で大ケガします。

ペルソナを設定する前には、必ずニーズ調査をしましょう。

商品の購入を検討している見込み客、そしてすでに商品を利用していただいている既存顧客の声をリサーチすることで、自社の商品を求めている人の本当のニーズを把握することができます。

ニーズ調査には、以下のような方法があります。

  • 検索エンジンのサジェストキーワード
  • Yahoo!知恵袋などのナレッジコミュニティ
  • ECサイトなどの商品レビューや口コミ
  • 既存顧客へのアンケート

特に既存顧客へのアンケートでは、実際に購入したお客様がどのような理由で購入に踏み切ったのか、商品のどんな点に魅力を感じたのかなど重要な情報が手に入ります。

必ず実施しておきましょう。

ニーズ調査の詳しい方法については、以下の記事を読んでみてください。

心理的情報をより重視する

ペルソナ設定では顧客像を「ある一人の人物」として浮かび上がらせることが大切になるので、名前や年齢、職業など具体的にしていきます。

ニーズ調査で得た情報に基づいて、以下のようなことを決めていくと設定しやすいでしょう。

  • 名前
  • 年齢
  • 職業
  • 収入
  • 貯蓄
  • 居住地域
  • 住居(間取りなど)
  • よく利用するサービス(SNSなど)
  • 趣味
  • 価値観
  • 交友関係
  • 家族構成
  • ライフスタイル(朝型/夜型、外食派/自炊派など)

なおペルソナ設定では上記のような人物としてのスペック以上に、「この人だったらこう考える・感じる」というような心理的情報が重要になります。

つまりペルソナとなる人物像を作り上げた上で、その人がくらいの中で何を感じ・考えているのかをイメージしていくことが大切になるわけです。

  • どんなことに不便を感じているのか?
  • 将来的にどうなりたいのか?
  • 商品がきになったきっかけ
  • 商品を購入しようと思った理由
  • どんなキーワードで検索するのか?
  • 購入を迷っている理由
  • どんな条件があれば購入に踏み切るのか?

これら「気持ちの部分」までペルソナを仕上げることができると、サイトのコンテンツやランディングページを制作する際に大いに役立ちます。

ポイントは思い込みを捨てること

ペルソナを設定する上で大切なのは、主観や思い込みを捨てることです。

それらありきで顧客像を作り上げても、実際の顧客ニーズが見えないため、あまり意味はありません。

自分に都合のいい顧客像ではなく、実際にニーズを調査した上で、リアルな顧客像を浮かび上がらせることが大事です。