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【目的と手段】中小企業が活用できる販促ツールと外してはいけないポイント【混同しない】

ホームページやチラシなど、お客様の購買を促進するためのツールを「販促ツール」なんて呼びます。

ビジネスをしている人であれば、何かしらの販促ツールを使った経験があると思いますが、実は一つだけ、「これを外すと効果が台無しになる」というポイントがあります。

それが、ターゲット顧客が接触しやすい販促ツールを活用するということです。

たとえばインターネットになじみのない70代以上の人がターゲットなのに、一生懸命ホームページを作り込んでも、そもそも見てもらえません。

また忙しい職業の人はゆっくりチラシを見ることは少ないでしょうし、LINEを使っていない人がLINE@に登録することはありません。

商品・サービスによってそのターゲットとなる顧客層は様々ですが、そのお客様のライフスタイルなどをイメージして、どんな販促ツールを使うべきかを検討することが大切です。

中小企業が活用できる販促ツールとその特徴

販促ツールは、「プッシュ型」「プル型」の2つに分類することができます。

「プッシュ型」とは自分の商品・サービスを必要としているであろう人に、こちらから情報を届けにいくタイプの手法です。

対して「プル型」とは、商品・サービスを必要としているであろう人にとって有益な情報を公開し、お客様の方からやって来てもらう手法です。

ここではプッシュ型・プル型、それぞれの販促ツールで代表的なものをご紹介していきます。

プッシュ型

DM(ダイレクトメール)

郵送やFAXなどで顧客に情報を届ける方法です。

DMの活用には顧客リストが不可欠ですので、ホームページやメルマガ、アンケートなどの他の手段で事前にリストを取得しておく必要があります。

DMの場合は「どんな相手にそれだけ送るか?」がハッキリしているため、効果測定しやすいというメリットがあります。

チラシ

新聞折り込みやポスティングなどで、特定の地域にチラシを配布する方法です。

新聞折り込みの場合は、対象地域の新聞販売店に依頼します。

費用は販売店ごとに違うので、事前に問い合わせておきましょう。

ポスティングの場合も地域を特定してチラシを配布できる点は新聞折り込みと同じですが、配布機関や部数などを細かく指定できるのがメリットです。

看板

店頭に看板を設置して、お客様の入店を促す方法です。

お店が地下や2階~にあるなど、通りに面していないお店はそれだけ集客に不利となります。

その場合に人の目につきやすい場所に看板を設置することで、お店の存在を知らせることができるようになります。

ただ、人の往来の邪魔になる場所に設置できませんし、集客範囲がお店の周辺に限定されるなど制限もあります。

POP

店頭や商品の周辺にキャッチコピーなどを書いたPOP設置して、購買を後押しします。

店舗スタッフが作成する場合も多く、より消費者目線でおすすめポイントを紹介することができます。

メリットとしてはコストが低いこと、またそれが故に何度でも作り直してテストができるという点です。

プレスリリース

新聞や雑誌、テレビ、ニュースサイトなそのメディア向けに情報を発信し、取り上げてもらう方法です。

メディアの情報発信力を利用できるため、取り上げられれば大きな効果を期待できます。

しかし取り上げるか否かは各メディアの判断によりますし、取り上げられたとしてもこちらの意図通りに扱われるとは限りません。

メールマガジン(メルマガ)

ホームページなどに登録フォームを設置し、登録があったメールアドレスに向けてメールを一斉配信する方法です。

登録してくれた相手に繰り返し接触することができるため、商品・サービスに対する理解を深めてもらったり、親近感を持ってもらうなどの効果を期待できます。

その反面、メールソフトの仕様などにより「迷惑メール」と判定されれば、読者の目に触れる確率が低くなります。

またホームページやブログなどのオンラインコンテンツでは情報が積み上がっていくのに対し、メールマガジンで配信する情報は単発で終わりやすいというデメリットもあります。

LINE@

LINE@とはビジネス向けのLINEアカウントで、登録してくれたLINEユーザーへ一斉に情報を配信することができるものです。

LINE@のメリットは何と言ってもその開封率の高さで、メルマガのように迷惑メールフォルダに入ることなく登録ユーザーに届けることができ、プッシュ通知のおかげでリアルタイムで読んでもらうことも可能です。

また1対1のトーク機能もあるため、お客様がリアクションしてくれたときに対応しやすく、親近感も持ってもらいやすいと言えます。

デメリットとしては、先にも言ったようにLINEユーザでなければ利用できないことです。

SNS

FacebookやTwitterなどのSNSも、プッシュ型販促ツールの一つと考えることができます。

アカウントをフォローしてくれている人(フォロワー)に向けて商品・サービスの案内をすることで、購買へと誘導することができます。

また最近はそれだけでなく、フォロワーにとって有益な情報を発信し続けることで信用力を強化し、それに伴い強くなった販売力(営業力)を活かすという手法を取っているところもあります。

デメリットとしては、反応の取れる投稿ができないとフォロワーのタイムラインに表示されなくなることです。

SNSはたとえフォローしてもらえたとしても、ユーザーの好みに合わせてタイムラインに表示される内容が変わるため、興味を引ける情報発信ができていないと、いくら頑張ってもまったく見てもらえなくなります。

また万が一不用意な発言をしてしまえば、炎上するリスクもあります。

そうなったときのダメージは大きく、場合によっては取り返しがつかない事態を招くおそれもあります。

プル型

ウェブサイト(ホームページ)

会社や商品・サービスに関するウェブサイトを公開して、有益な情報を発信します。

全世界に向けて自由な内容で情報発信できるため、ターゲット顧客がインターネットに慣れ親しんでいる場合には最適な販促ツールと言えます。

ホームページの維持にはサーバー代などの費用が掛かりますが、チラシなどのように一度きりで終わらず、また長く続けるほどリターンも大きくなります。

ブログ

商品・サービスを必要としているであろう人に向けて、有益な情報を発信していく方法です。

ブログ運用の目的は検索エンジン経由での集客であることがほとんどで、お客様の悩みや問題を解決するための情報を届けることで、信用や親近感を高めていくことが狙いです。

また通常のホームページでは設計上コンテンツの拡張性に限界があるケースが多いですが、ブログの場合はカテゴリーやタグの活用によって、かなり自由な拡張・管理が可能になります。

カタログ

Webや冊子などの形で商品・サービスの情報をまとめる方法です。

Webでは決済機能と紐づけてECサイトのような体裁を取ることが多いですが、冊子の場合は電話やメールで注文を受け付けたり、来店を促すことを目的としています。

商品・サービスに関する情報を整理して伝えるためのツールであるため、購買意欲が高いお客様向けのツールであると言えます。

その反面、そこまで購買意欲が高くない、潜在ニーズに気づいていないお客様に対しては効果が低いでしょう。

まとめ:ツールにこだわりすぎないことが大切です

以上、中小企業が活用できる販促ツールにはどんなものがあるか、そして販促ツールを活用するときの注意点についてでした。

商品・サービスのターゲット顧客に合わせて販促ツールを使い分けることが大切ですが、それと同時に、ツールにこだわりすぎないことも重要です。

ツールというのは、あくまでも「手段」です。

ツールをうまく使うことが目的ではなく、ツールを使うことで売上をアップすることが目的です。

「もっと効果的なチラシの使い方はないかな?」と考えることも無駄とは言いませんが、もしかしたらチラシ以外の手段の方が大きな効果を得られるかもしれません。

ターゲット顧客のライフスタイルや価値観に合わせて、プッシュ・プル、オンライン・オフラインをバランスよく活用することがポイントになります。