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SNSがあればWebサイトは必要ない?Web集客のコツはメディアの使い分け

2004年にFacebookが誕生して以降、TwitterやInstagramを始めとしたさまざまなSNSが一般的に利用されるようになりました。2020年現在では、実に日本人の4分の3が何らかのSNSを利用していると言われています。

またユーザーの年齢層も以前は10~20代が中心でしたが、現在では40代以上のユーザーが約4割を占めています。

こうしたSNSのシェア拡大もあって、「もはやSNSさえあればWebサイト(ホームページ)は必要ないのでは?」と考える人も出てきました。実際に、予算に余裕のない個人事業主を中心に、Webサイトの運用をやめて無料で利用できるSNSに集中する選択をしたという声もちらほら聞きます。

ということで今回は、SNSがあればWebサイトは必要ないのか? について考えていきたいと思います。

SNSがあればWebサイトは必要ない?

まず大前提として、中小企業や個人事業主がWebを活用するのは、売上を伸ばすためです。

そして売上を伸ばすために必要なのは、集客と販促です。

つまり見込み客を集めて、購買意欲を喚起させるような仕掛けをWeb上に作り上げていくわけですね。そのためにはSNSやWebサイト、それぞれのメディアの性質や特徴に合わせた運用が不可欠です。

Webサイトは一般的に、どのようなコンテンツをどのように配置するかを自由に設計することができる反面、情報をスピーディーに発信したり、補足的な情報を横断的に届けるのには不向きだったりします。

対してSNSは、鮮度の高い情報を迅速に発信することができ、またユーザー一人ひとりとの双方向のコミュニケーションが可能です。その反面、情報の重要度にかかわらず、古い投稿は埋もれてしまい、ユーザーのタイムラインに表示されなくなるという性質を持っています。

中小・個人がWeb活用するには、これらの性質を踏まえて、各メディアに合った情報発信をすることが重要になってきます。

SNSは出会いを作り出すもの

それでは、SNSやWebサイトをどのように運用していけばいいのでしょう?

大まかに言えば、SNSは集客、Webサイトは販促に向いているメディアです。そのためSNSでお客様の成功事例や共感されるようなエピソードを発信し、Webサイトで商品・サービスが提供する価値を伝える、というようなイメージです。

SNSユーザーは自分のタイムラインに流れてきたあなたの投稿を見て、「自分もこうなれるかな?」「自分もそう思う!」という感じであなたに興味を持ちます。そしてアカウントをフォローし、あなたの投稿に繰り返し触れることで商品・サービスに興味を持ち、同時に好意や親近感を高めていきます。

そうした感情が一定レベルを超えると、商品・サービスの情報を積極的に探しはじめ、最終的に購入に至るというわけです。言うなれば、SNSはお客様との出会いを作り出すためのメディアです。

言い換えれば、出会いを作り出すのに不向きな情報は発信しない方がいいということになります。

たまに新商品発売のお知らせとか、サービスのメリットみたいな情報ばかりSNSで発信してしまっている人を見かけますが、あれは得策ではありません。

訪問販売のセールスマンがなぜ嫌われやすいのか考えると分かりますが、興味もないのに商品・サービスの説明をされても聞く人はあまりいません。それらの説明がほしくなるには、その前にあなたや商品・サービスに興味を持ってもらうという段階を踏む必要があるわけです。

そしてそのためには、出会いのタイミングではできるだけ「ビジネス色」を抑える方が効果的です。なのでSNSアカウントは会社や店舗のアカウントとして運営するよりも、あなた個人のアカウントとして運営して、プロフィールなどで「こんな仕事をしています」的な表現にしておくのがいいでしょう。

Webサイトが果たすべき役割とは?

SNSは出会いを作り出すためのものと言いました。それでは、Webサイトはどのような役割を果たすのでしょう?

これについては、見込み客がWeb上であなたと出会い、商品・サービスの購入に至るまでのプロセスを想像すれば見えてきます。

SNSは主に、あなたの存在を知ってもらい、興味を持ってもらうためのメディアです。そうであればWebサイトには、SNSで興味を持って訪れた見込み客に商品・サービスの価値を伝え、購入してもらうための仕掛けが必要になってくるわけですね。

そのため、商品・サービスによってお客様に提供できる価値はもちろんのこと、あなたの理念や大切にしている価値観、経歴、実績など、すでにあなたに興味を持ってくれている人に向けたコンテンツを用意することが重要になります。

またWebサイトになくてはならないのが、メールフォームなどのお問い合わせ窓口です。

せっかくお客様が商品・サービスを購入したいと思っても、連絡を取る手段がなければすべて無駄です。Webサイトには連絡先を分かりやすく記載しておいたり、入力しやすいメールフォームを設置しておくことがとても大切です。

メールフォームが正常に動作していなかったり、入力項目が多すぎて離脱につながってしまっているというケースが意外と多いので、改めて確信してみることをおすすめします。

まとめ

SNSは集客というか、人との接点を作ったり関係を深めていくのに向いているメディアです。その反面、少しでもビジネス色があると敬遠されるなど、セールスに向いているとは言えないのも事実です。

集客と販促がうまくかみ合って、はじめて機能します。

Web活用とかWebマーケティングというと集客にばかり意識がいってしまうかもしれませんが、出会った見込み客に購入してもらえるよう背中を押す仕掛けもとても大切です。そう考えれば、SNSがあれがWebサイトは必要ないのか、自ずと答えは見えてきますよね。