JOURNAL クリエイティブとマーケティングの話

【Twitter】中小企業・個人事業主に知ってほしいフォロワー数より大切な5つのこと

こんにちは、フリーランスWebデザイナーの柴田です。

今回は中小企業・個人事業主の方向け、Twitterのビジネス活用についてのお話です。僕自身、Twitterアカウントは昔から持ってはいたのですが、本格的に運用し始めたのはここ3ヶ月ほどです。

しかも「本格的に」と言いつつ1日1ツイート以下のペースなので、「伸ばしたいなら1日10ツイート!」とか言われてるのに比べれば、かなりゆるゆる運用かと思います。

それでも3ヶ月で2000名以上の方にフォローいただき、エンゲージメント率(タイムラインに表示されて「いいね」やリツイートをもらった割合)も5~10%辺りをフラフラしているので、悪くはない数字かと思います。

ということでその経験も踏まえて、できるだけ効率よく、ビジネスに活用できるTwitterアカウントに育てていくための考え方について、5つほど書いていきたいと思います。

自分のスタンスを明確にする

スタンスとは、立ち位置とか物事に取り組む姿勢みたいな意味ですね。これがハッキリしていないと、あなたは他のユーザーにとって「毒にも薬にもならぬ」存在になってしまいます。

あなたの価値観や考え方、好き・嫌いなどがツイートから読み取れるように意識しておくと、メリットを感じてくれた人がフォローしてくれます。

気をつけたいのは、「万人受け」を狙わないことです。すべての人に受け入れられようとすれば、必然的に当たり障りのないことをツイートするしかなくなります。

でも、当たり障りないことを言うだけなら存在していないのと一緒です。

しばらく観察してみましたが、そういうツイートばかりのアカウントで“意味のある”伸び方をしているアカウントはありませんでした。

意味のあるというのは、「いいね」やリツイートなどの反応が取れている(=狙ったターゲットに届いている)ということです。

たまにフォロワーが数千とかいるのに「いいね」が2しかついてない、みたいなアカウントありますよね? そういうアカウントだと、いくらフォロワーが増えてもビジネスには活用できません。

もちろんむやみに他人を傷つけないよう配慮はいりますが、自分の言いたいことはハッキリと表現した方がいいです。

批判を恐れてオブラートに包んだり、無理に140文字に収めようとするのは誤解のもとになります。尖らせるべきところは尖らせ、140文字に収まらない場合は追加ツイートをつなげればいいです。

重要なことは、嫌われないようにすることでも、また無理に好かれようとすることでもなく、「つながりたい人」にちゃんと響くツイートをすることです。

異業種の人とつながる

「つながりたい人に響くツイート」と言いましたが、そのためにはあなたが誰とつながりたいのか? をハッキリさせなければいけません。

人はほとんどの場合、自分にできないことを対価を払って他人に依頼します。つまり、そこにビジネスが生まれるわけですね。言い換えれば、Twitterで同業者とばかりつながるのは得策ではないということです。

もちろん同業者間で仕事を紹介し合うこともあるので、まったくの無駄というわけではありません。しかしそういう仕事の場合は、当然ですが報酬はシェアすることになります。

自分が得られる報酬を最大限にしたければ、よりお客様に近い立場でビジネスに関わることが大切です。

そういう理由から、できるだけ異業種の方とつながることを考えましょう。

とはいえ、異業種とつながるのは同業者とつながるよりハードルが高いと言えます。なぜなら人間は共通点のある(もしくは見えやすい)人とつながるからです。同業者というのは、それだけで大きな共通点です。

異業種の場合はそれが活用できないため、違う切り口から共感ポイントを見せていく工夫が必要になります。が、これについて書くと長くなってしまうため、また別の機会に詳しくお伝えできればと思います。

フォロワー数ではなくエンゲージメント

またTwitterに限らず、SNSではとかくフォロワー数やFF比(フォロー数とフォロワー数の比率)ばかりが注目されます。しかし本当に大切なのは、エンゲージメントです。

エンゲージメントとは反応をもらえた数、Twitterなら「いいね」やリツイートされた回数のことです。いくらフォロワーが増えたところで、エンゲージメントがよくなければ何もいいことは起こりません。

繰り返しますが、僕たちのような中小・個人がTwitterをビジネスに活用するには、フォロワー数やFF比なんかより、どれだけエンゲージメントを獲得できたかの方がずっと重要です。

インフルエンサーにでもなりたいなら別ですが、そもそもほとんどの人にとってインフルエンサーを気取るのは無理があります。

ビジネスを伸ばしたいなら、人気者になることではなく、自分が役に立てる人を探すことです。

みんな自分のためにTwitterをやっている

Twitterをやろうとなると、多くの人がフォロワーを増やすことにばかり意識がいってしまいます。これはおそらく承認欲求とかが関係しているのだと思いますし、仕方ないと言えば仕方がありません。

でも忘れてはいけないのは、フォロワーはあなたのためにTwitterをやっているのではないということ。「そんなこと言われんでも分かってる」と思われるかもしれませんが、実際にはそれが抜け落ちてしまっている人は少なくありません。

自分のツイートへの反応ばかり気になって、他人のツイートに「いいね」やリツイートをまったくしない。もしかしたら、あなたも心当たりがあるかもしれません。

これが行き過ぎると、他人のツイートを見もせずに質の低いツイートを乱発して、反応がなくてさらに乱発して…… という悪循環に陥ることもあります。

これだけは断言できますが、ビジネスを伸ばすため、情報収集のためなどさまざまですが、Twitterをやっているすべての人が自分自身のためにTwitterをやっています。

そしてこれは、見方を変えれば、あなたが何かしらのメリットを提供できれば、他のユーザーがあなたとつながる理由を作り出せるということでもあります。

あなたのタイムラインに流れてくるツイートに積極的に「いいね」やリプをしたり、コメントをつけて引用リツイートなどすることで、他のユーザーに「あなた=反応してくれる(メリットを提供してくれる)人」という印象を持ってもらうことができます。

もちろんどうでもいい内容のツイートに反応する必要はありませんが、ちょっとでも心に響いたものには積極的にリアクションするといいでしょう。

「ザイオンス効果」って聞いたことがあるかもしれませんが、これは特定のヒト・モノと接触する回数が増えるほど、それに対して好感や親近感が高まるという心理的な効果のことです。

つまり他人のツイートに「いいね」やリプ、リツイートをし続けるほど、その相手から好感を持たれやすいというわけです。

これをコツコツと積み上げていくと、高いエンゲージメントを維持できるばかりでなく、相手にニーズが生まれたときにあなたのことを思い出してもらいやすくなります。

自分にとって大切なものを見失わない

Twitterが楽しくなってくると、たまにフォロワーの反応ばかり気にしてスマホばかり見ている、いわゆる「ツイ廃」みたいになっている人もいます。

他のユーザーと仲よくなると、そのやり取りが楽しくてつい没頭してしまうというのも分からなくはありません。でもそんなときは、自分にとって誰が・何が大切なのかを忘れないようにしましょう。

Twitterは家族や友人などの大切な人を蔑ろにしてまでやることではありません。そもそも始めたきっかけだって、ビジネスを伸ばすためだったはずです。過剰に時間を使うのは浪費以外の何物でもないですし、フォロワーの反応ばかり気にするのは精神衛生上よくありません。

お客様と出会うためにTwitterをやっているので、反応が気になるのもある程度は仕方ありません。でも同時に、あなたのお客様になるか否かは相手の選択によるもので、あなたがどうこうできるものではないことも忘れないようにしたいです。

一生懸命ご機嫌を取ってお客様になってもらうより、あなたらしい発言に共感してくれてお客様になってくれた人の方がいい関係を築けます。

尖ったことを言うと、中には陰でグダグダ言われることもあるかもしれません。でも、それでいいです。そもそも、そういう人とつながらないために発信内容を尖らせるわけなので。

大切なのは、家族や友人、そして本当にあなたのことが好きでお客様になってくれた方です。そうでない人の顔色をうかがって神経をすり減らしたり、時間を浪費することのないよう気をつけましょう。

まとめ

実際のところ、ツイート数を増やしたりコツコツこちらからフォローしていけば、フォロワーを増やすのはそこまで難しいことではありません。

しかし大切なのはフォロワー数よりインプレッション、インプレッションよりエンゲージメントです。そこを見失ってしまうと、いたずらにフォロワー数ばかり気にして本来の目的を忘れてしまうことになります。

誰かよりフォロワー数が少ないとか、FF比がよくないとかを気に病むのはあまり意味がありません。そんなことより、Twitterを通して価値観を共有できる人とつながり、そこからさらにお客様となってくれる人と出会うことが、中小・個人がTwitterを運用する上でもっとも大切なことです。