コンテンツマーケティングとコンテンツSEOは、どちらもコンテンツに注力することで収益アップを目指す施策です。
しかし両者には明確な違いがあり、そこがクリアになっていないとせっかくの施策が中途半端で終わってしまうことになりかねません。
今回は、コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違いを整理して、両者をあなたのメディアにどう落とし込んでいくかについてお伝えしていこうと思います。
コンテンツマーケティングはブランディング、コンテンツSEOは集客が目的
コンテンツマーケティングはブランディング(お客様のファン化)、そしてコンテンツSEOは検索エンジンからの集客が目的です。
コンテンツSEOでは自分のサービスと関連していて、かつある程度の検索ボリュームがあるキーワードでの上位表示を目指してコンテンツを作成します。
そのため最優先にすべきは、ユーザーの検索意図に合致したコンテンツを、検索キーワードを盛り込んで作成することです。
つまり検索ユーザーの知りたいこと、「顕在ニーズ(ユーザー自身が認識しているニーズ)」を満たすことがポイントになるわけですね。
対してコンテンツマーケティングは、ターゲット顧客(自分のサービスを必要としているであろう人)に向けて、その人にとって役に立つ情報を届けることが重要になります。
そしてそのためには、ターゲット顧客の人物像をイメージし、その人の欲求や願望、抱えている問題・課題などについて理解を深めていくことが大切になります。
ターゲット顧客の理解は、その人自身が認識していないニーズ、つまり「潜在ニーズ」の把握につながります。
潜在ニーズを満たすコンテンツを作れるようになると、ターゲット顧客はあなたに対して「自分のことをよく分かってくれてる人」として好感や親近感を持つようになります。
そうなれば、ターゲット顧客がいざサービスの利用を検討したとき、同業他社ではなくあなたのサービスを利用する確率はかなり高くなりますよね。
コンテンツマーケティングとはこのような形で、お客様にファンになって頂くための施策であるわけです。
コンテンツマーケティングが結果的にSEOになることもある
とはいえ、コンテンツマーケティングを続けていくことで、結果的にSEO対策にもなるケースはあります。
マーケティング用語で「AIDMA(アイドマ)」とか「AISAS(アイサス)」というものがありますが、これはユーザーが商品・サービスを購入・体験する中での心理や行動を段階分けしたものです。
一般的に、ユーザーが商品・サービスの存在を知り、購入し、実際に利用する中で、様々な疑問や不明点、不安などが段階的に出てきます。
商品を知ったばかりの人であれば、「どんな機能があるんだろう?」「他の商品と比べてどう違うんだろう?」というような疑問を持つはずです。
そして購入を検討している人であれば、「いくらで買えるんだろう?」「購入後の保証はどうなってるんだろう?」みたいなことが知りたいはずです。
さらにすでに購入して利用中の人であれば、「おすすめの使い方」とか「長く使うためのメンテナンス法」みたいなことが知りたいかもしれません。
コンテンツマーケティングでは、そうしたすべての段階で出てくる疑問へのアンサーとなるコンテンツを作成していくわけですが、それによって各段階のユーザーへ顕在ニーズを満たすコンテンツを届けることにもつながるわけです。
そして顕在ニーズを満たす情報であるということは、そのコンテンツへ検索流入が発生することも起こり得るというわけです。
コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの関係は、フィットネスとダイエットで例えるとイメージしやすいかもしれません。
ダイエットは食事の内容を見直すことで健康な身体を目指す・維持すること、そしてフィットネスは運動によって健康的な身体を作り、維持することを言います。
「健康な身体」という同じゴールを目指すわけですが、フィットネスの効果を最大にするためには食事の改善が不可欠になります。
つまりフィットネスに取り組めば、結果的にダイエットもすることになるわけですよね。
コンテンツマーケティングとコンテンツSEOもこれと似ていて、お客様のファン化を目指してコンテンツマーケティングに取り組めば、結果的に検索意図を満たすコンテンツの作成にもつながるというわけです。
コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの併用がおすすめ
コンテンツマーケティングが結果的にSEOになるとは言っても、まったくSEOを気にせずにコンテンツ作成を続けるのは遠回りになります。
そのためどちらか一本に絞るより、コンテンツマーケティングとコンテンツSEOを併用していく考え方がおすすめです。
とはいえ、ひとつのコンテンツでコンテンツマーケティングもSEOもしていくというわけではありません。
あるコンテンツはSEOを目的として作成し、またあるコンテンツはお客様のファン化を目的として作成するというように、メディア全体としてコンテンツマーケティングとSEOをしていくイメージです。
そのためには、できるだけメディアの設計段階でどのようなコンテンツを作成するかを洗い出すことが肝心です。
すでにメディアを運営中なのであれば、現在あるコンテンツを見直し、それぞれの目的に合わせてリライトしたり内部リンクを構築したりという施策をおすすめします。
まとめ
以上、コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違いと、どのように施策として落とし込んでいくかのお話でした。
コンテンツマーケティングとコンテンツSEOは混同しがちなところですが、混同したままだとSEO的にも強くない、ターゲット顧客にも響かないコンテンツになってしまいがちです。
そのため、コンテンツごとに目的を明確にして、メディア全体としてバランスを取るようにしてみましょう。